アロワナ投資やレゴ投資・・・世界で見つけた「その国ならでは」の投資先

アロワナ投資やレゴ投資・・・世界で見つけた「その国ならでは」の投資先

 日本で「投資」と言えば、株式投資や不動産投資、外国為替証拠金取引(FX)などがメジャーです。一方で世界を見渡していると、その国によって人気の投資は変わるもので、なかには「その国ならでは」の投資先も見受けられます。

 近年は金(ゴールド)の価格が上昇していることから、日本でも金投資に人気が集まっていますが、金の人気ぶりという点で日本をはるかに上回るのが「インド」です。

 インドでは結婚する際には金のジュエリーを贈る風習があり、ワールド・ゴールド・カウンシル(World Gold Council)によれば、インドの年間金需要の約半分が「結婚」によって生じているそうです。2023年のインドの金消費量は約747トンであったことから、約373トンもの金がジュエリー等として新郎新婦に贈られているということになります。

 世界最大の金消費大国は「中国」ですが、中国では金は数ある投資先の1つに過ぎません。不動産投資や株式投資もメジャーな中国では、「中国ならでは」という投資先もたくさん見られます。たとえば中国では「ドラゴンフィッシュ」と呼ばれる「アロワナ」が富の象徴されており、非常に高値で売買されることから投資先の1つとして注目を集めています。

 一方、中国では以前、チベタンマスティフという大型犬を飼うことが成功の象徴として人気化したことがあります。ブームに目をつけた投機資金がチベタンマスティフの流通市場に流れ込み、ブリーダーの数も急増したと言われますが、あっという間にバブルが崩壊したという事例があります。また、2010年ごろには中華料理に欠かせない「ニンニク」がバブルとなったこともあり、こうした事例はいずれも「中国ならでは」と言えそうです。

 また、子どものおもちゃとして日本でも有名な「レゴ」が人気の投資先となっている国があります。レゴが誕生した国「デンマーク」などでは、生産終了したレゴセットは時間の経過とともに値段が上昇する傾向にあることから、人気のレゴセットを「投資」として購入する人も少なくないそうです。

 そのほか、ドイツでは「森林」への投資が日本以上に広く行われているほか、英国やフランス、イタリアではワインへの投資が一般的に行われています。日本文化が世界に広まるにつれ、盆栽や錦鯉などが欧米で人気を集めていますが、今後は盆栽投資や錦鯉投資といったものが「日本ならでは」の投資として広まるのかも知れませんね。

参考文献